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「雨はこれから 1」を読んだ

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「雨はこれから」。渋いタイトルである。
近隣の書店を探してみたものの、見つからなかったのでAmazonで注文した。

オートバイを題材とした漫画を購入して読んだのはこれが初めて。主人公は57歳の漫画家志望のおっさん。勤めていたテレビ局を辞めた無職で、郊外の廃れたドライブインを借りて生活している。愛車はカスタムが施されたSR400。

二年前に会社を辞めた。この世の中に自分の割り込めるスキはない。スキ間があったとしてもスボまる一方だ。

(本書より引用)

バイクは自由の象徴である」といったフレーズがあるが、まさにおっさんは自由を謳歌しており、この漫画を読むと心の抜けを感じる。
バイクは孤独な乗り物でもある。おっさんに家族がいるような描写はない。あらゆる共同体にも属していない。おっさんは自由であると同時に孤独でもある。自由と孤独は表裏一体なのだ。が、おっさんの住むドライブインにはなぜか自然と人が集まってくる。決して愛想の良いおっさんとは言えない。彼らとおっさんを繋ぐものはなんだろう。自由への憧憬だろうか。やはり走ることへの欲求、オートバイだろうか。

バイク漫画ではあるもののスピードやライディングテクニックにフォーカスされておらず、あくまで「日常」が描かれている。この先の2巻以降が楽しみで、このシリーズは集めていきたい。最近は書籍はkindleで読んでしまうことが多いのだけれど形あるものとして手元に所有しておきたくなる。そんな装丁であり漫画なのだ。